今はまだ弱毒生で、タミフル等が有効なので済んでいるが、急に強毒性に変わったり、基礎疾患を持つ患者が感染しないかと恐れて診療所に来なくなったら、その人の命にも関わる事になる。私が心配しているのはそういったことなのだが、市の幹部は二言目には「国の方針で」「国の指示で」と言う。
私は「国の方針で神戸市民の命を守り、経済を守る事ができるのか。先の風評被害を含めて、考えるべきではないか。今の体制は何かあった時、責任を国に転嫁する方策に則っただけではないか。真に市民を守ろうとするのか。医師会や私の提案を否定するのは仕方ないにしても、今のやり方がベストと言わず、何か考えなりプランを立てて、秋の第二波を想定し、多くの患者が出た場合をシミュレートした神戸プランを持つべきではないか」と訴えた。
さらに、私の「タミフル等の薬は大丈夫ですか」の問いには、「十分国が用意しています。安心して下さい。」と答えていた。本当にそう願いたい。そして、私の心配が杞憂であって欲しい。私は笑われてもいいと思っている。しかし、現在基礎疾患をお持ちの方はおびえているという事だけは、忘れてはならない。
▲まだまだ続くアスベスト問題
実は、彼はアスベスト問題では名を知られた方。その彼が、東灘区のあるビルの解体に伴うアスベストの有無を調査されていた。神戸市の回答は「浮遊性はなし」だったが、調査条件を変えた場合にはありそうだと直感し、情報公開制度を使ってお調べになった。予感的中。彼がすぐに市に問いただしたところ「報告した部分には、ない」。つまり、「聞かれたところにはない。全部ならこの部分にはある」と答えて、訂正の印鑑を押し、改めて書類をゼネコンに提出させていたのだ。
彼の訴えは「なぜ市はゼネコンをかばって、市民の健康をかばわないのか」。彼によれば、その印鑑にも問題があるらしい。市民が出す書類に少しの間違いがあればうるさいのに、企業の出す書類はなれ合いで良いのか。彼の怒りが、良く分かる。彼の訴えが事実なら、私も一度発言する必要がある。