Skip to main content.

2014年 05月 20日 火曜日

台湾まで船で4日、帰りは飛行機で2時間30分。時代は船に来ているのかも知れない。ならば… 神戸港の将来を見据えると、コンテナも大切だろうが、むしろクルーズ客船の誘致に転換するべきではないか── そう実感したのは、5月6日から10日まで友人ら12名と乗船した、アジア最大のクルーズ客船ボイジャー・オブ・ザ・シーズでの体験から。

初めは、船酔いや、高い費用、道中船の中で退屈するだろうといった心配ばかりで乗る気もなかった。だが、永い付き合いの名鉄の宮田支店長が「こんな機会は無いし、費用も大変安い」と熱心に勧める。神戸港から沖縄に立ち寄って台湾に行き、台湾から飛行機で帰国するツアーで、スタンダード内側窓なし98,800円・スタンダード海側窓あり118,000円、バルコニー海側138,000円、ジュニアスイート海側198,000円と、通常の30%引きぐらいの旅費だというので、決心してバルコニーを選び、参加した。

実際に乗船してみると、心配した揺れは全く無く、まるで動くマンション。どのクラスでも食事は全て同じで、本当に美味しい。特に、肉が良かった。ウェイターも良く訓練されていて、気持ち良く食事を楽しめた。

暇をもてあますのではないかと懸念していたのも、実際には、退屈するどころかもっと時間が欲しいくらい。船内では、スケートリンクでのアイスショーに、カジノや映画。大劇場ではアクロバットショーが、メイン通路ではパレードが催され、これらやコーヒーやケーキはクルーズの常識通り含まれていて、無料。商店街も充実していた。大海原を眺めながらのプールとジャクジーもあって、本当に来てよかったと思った。
写真

一度は市会議員として体験するべきだとも思ったのだが、それは、これからの神戸港、港湾行政を考えざるを得ないからだ。私自身、この目で神戸港を見て、経験を得た。

例えば、神戸ポートターミナル。約2000人が乗り込むのに、まず椅子が足りない。売店が無い。事務手続きのデスクが不足しているなど、課題が多かった。むしろ、沖縄の方が人さばきがうまく、良く慣れている。それらを戦術的に改善して行く上で、クルーズ客船を視野に入れた戦略と、それを進める政治力が必要だ。先ずは、世界のクルーズを神戸に集めるべく人脈をつくり、情報を収集する事である。

実は偶然、同船には大阪大学の星野俊也副学長が同乗されていて、「エーッ!」と驚いて、ハグ。国際政治学がご専門で、何人ものゼミ生をお連れになっての乗船。将来のクルーズ船の対応について、赤井伸郎教授が、アジアにおける日本の立場について星野教授が、それぞれ話されたそのゼミに、私たちの仲間も急遽関わる事になった。大学生の皆さんと机を並べたのは、50年ぶりだ。私は、一学生に戻ったつもりで、積極的に議論に参加し、楽しい時間が持てたのだった。

大変多くを学んだ、今回のクルーズ。神戸港の方向転換を良く検討して、進めて行く事にしようと決心した。